ロバート・ワイアットの久々のアルバムです。
いくつになっても子供のような純粋さを失わないあの声の美しさは相変わらずです。
特にシンセのプログラミングやアレンジ、ミックスなど、やや未整理な感じもして洗練されているとは決して言えないのですが、そうした所を敢えてそのままにしておくことによって、彼の音楽性の誠実さ、純粋さ、といったものがかえって赤裸々に表れる結果になっています。
ジャズ風のアレンジのものが多いのはとても楽しいですが、ジョビンのInsensatezなどもカバーしていて、見事にワイアットの音楽になっているところはさすが、だと思いました。
ヒロシマ、ナガサキ、コンニチハ、アリガトーという謎の歌詞の曲があるのはご愛嬌という事で(笑


このアルバムのクレジットをよく見てみると、かなりの部分がワイアットの自宅で録られています。
それがサウンドの未整理さの原因になっているようですが、逆に自宅録音というリラックスした雰囲気が、このアルバム全体に溢れる親密さをもたらしています。