Universal出版のHPでシュトックハウゼン生誕75年にちなんだセールを行っています(今年いっぱいまで)。いくつかの楽譜のセットを75ユーロで売ります、というものですが、一番の目玉は「カレ」の4分冊のスコアのセットを75ユーロで売っているということでしょう。先日注文していたこのセットが届きました。エアメールの料金を入れても120ユーロを切っていますので、この楽譜の巨大さと分量を考えると決して高くないと思います。
聴衆を取り囲む4つのオーケストラ&コーラスという巨大な編成のため一つのスコアに書ききることができず、それぞれのグループごとにスコアを分け4分冊となっているのですが(他のパートの要約した楽譜がそれぞれのスコアの上部についています)、全パートを俯瞰できるように4冊のスコアを縦に並べるとほとんど私の身長になってしまいしかも各パートは結構小さな音符で書かれているので現段階ではそこから音楽を把握することは不可能です。
もちろん4冊のスコアを同時にめくりながらCDを掛けながら聴くということは不可能ですし、一冊のスコアを見ながらでもかなり大変な感じです。
当時のアシスタントのカーデューに細部の作曲を手伝わせた、というのも大いにうなずけます。
スコアの表紙にこの作品のスケッチがのっていますが、実はこれが楽譜以上に興味深いかもしれません。
全体は100あまりのモメントに分かれていますが、それぞれのモメンテにおける中心的な音高、楽器の割当、リズム、音色、空間配置の特性などがひとつひとつ細かく書かれているのです。おそらくカーデューはこれらのスケッチから実際のスコアをリアライズしていったのだと思いますが、このスケッチを見ればシュトックハウゼンが決して手抜きをした訳ではなく、助手に細部を作曲させつつも自分のイメージした音響イメージを完全に具現化させることが可能であったことが理解できると思います。


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