2004年10月アーカイブ

すごいです、これ。
インターネット電話のアプリケーションですが、ソフト自体が無料、そして相手もこのソフトを使っていれば世界のどこにかけても通話料無料、電話だけでなく、チャットみたいなこともできますし、ファイルを直接相手に送る事も出来ます。対応OSもWindows 2000またはWP, Mac OS X, LinuxにPocket PCと幅広く対応しています。
検索窓から適当な名前を入力すると、世界中のSkypeユーザーの中から条件にマッチしたアカウントを見つける事ができる、というのも驚きです。
詳しくは下のバナーをクリックしてご覧下さい。








少し前から噂されていたiPod Photoが発表されました。個人的にはiPodのそれほど大きくないディスプレイでわざわざ写真みたいかなあ、という「?」な感じなんですけど、iPodのカラー画面もHPで見てみると、結構きれいそうです。

でもHDの容量を増やした事もあり値段もちょっと高めになってるし、どれくらい売れるのか気になりますねぇ。

アップル - iPod Photo

ドナウエッシンゲンでのLICHT-BILDERの世界初演無事に終わったようです。
以下のサイトにこの作品のゲネプロの写真などが大量にのってますのでご覧下さい。

http://www.stockhausen.org/licht_bilder_rehearsals.html

シュトックハウゼンによる簡単な曲目解説も載っていますが、他の「日曜日」の作品と同様、相当複雑なことをやっているようですね。この作品ではリング・モジュレーションも使われていますが、5人の演奏者という切り詰めた編成でどのようなサウンドになっているのか興味津々です。

部屋を掃除していたら、Macの買い替えやらアップグレードやらですっかり紛失あるいは消去していたと思い込んでいた大学院の修士論文関係のファイルやその時に作成した移調楽譜のデータが出て来てびっくりしました。バックアップ用のCD-Rが出て来たのですが日付を見ると1999年の1月、もう5年前です。
印刷したものはきちんと取ってあったのですが、パソコン用のデータが行方不明になっていたので何かの時には一から入力し直さなければな、と思っていたのでとてもうれしいです。

移調譜のデータはFinale97という凄まじく古いヴァージョンのソフトで作ったものなのですが、Fineleの現行ヴァージョンFinale2004bで問題なく開けるので、こちらは再利用は簡単です。
シェーンベルクの歌曲の移調は人力だとものすごく大変だし、入力するにしてもピアノパートが入り組んでいて、ものすごく複雑なので助かりました。

修士論文ですが、ORGAIという多分今は売っていないであろうワープロソフトで作成してOS X用のヴァージョンなど開発されていないはずなので、ファイルが見つかっても開けないかな、と思いつつクリックしてみるとClassic環境が起動してあっさり開けてまた感動。今使っているPowerBookにそのORGAIがきちんとバックアップされていたので開けたのです。
論文作成時のMac OSのヴァージョンは8.5、古のOSでその時使っていたソフトが問題なくOS 10.3.5で開いた、というのはなかなか凄い事だと思います。

譜例の画像のリンクが切れているのでこれは手動で修復する必要がありますが、譜例の画像自体もきちんと残っているので問題なく修復できるでしょう。
とはいえいつまでもそのソフトが起動できる保証もないし、このファイルのためだけにそのソフトをクラシック環境を立ち上げて起動させるのも面倒なので、今使っているワープロソフトにデータを移植してPDF化しようと計画しています。
そして閲覧を希望する人がいればそのPDFファイルを配付できるようにするともっと良いかな、と思います。
ちなみに修士論文のタイトルは「シェーンベルクの1903年から1908年の歌曲」です。

(付記:現在、この論文はPDF化の作業が終わりこちらのページよりダウンロードすることが可能になっています。)

ついでに目次(一部割愛)も載せておきましょう。

第1章 シェーンベルクの歌曲創作
    シェーンベルクの歌曲創作の概観
    調性期の歌曲創作

第2章 1903年から1908年の歌曲の作曲様式
    それぞれの歌曲の作曲年代
    作曲様式の特徴
    旋律線について
    和声について
      ・全音音階
      ・4度和声
    モチーフの対位法的展開

第3章 幾つかの注目すべき歌曲に関する考察
    〈警告〉の改訂について
    〈決死隊〉の楽曲分析
    《渚にて》について

結論

付表 
 a)シェーンベルクの作品の演奏記録
 b)シェーンベルクのそれぞれの作品の演奏回数


ついでに修士演奏(1999/1/26)のプログラム(約30分)も載せておきましょう。
(カッコ内は作詞者)

Arnold Schönberg:

Geübtes Herz, Op.3-5 (Gottfried Keller)
Die Aufgeregten, Op.3-2 (Gottfried Keller)
Warnung, Op.3-3 (Richard Dehmel)
Alles, Op.6-2 (Richald Dehmel)
Verlassen, Op.6-5 (Hermann Coradi)
Lockung, Op.6-7 (Kurt Aram)
Ich darf nicht dankend, Op.14-1 (Stefan George)
In diesen Winter tragen, Op.14-2 (Georg Henckel)
Am Strande, (Op.14-3) (Reiner Maria Rilke?)
Der verlorne Haufen, Op.12-2 (Viktor Klemperer)

クラシックの名曲をポップスなどでカバーするのは最近の平原綾香の「ジュピター」など数多いですが、そのほとんどが「とりあえずやってみました」的なレベルに留まっています。
しかし、昨日の記事で紹介したアルバムにも入っている、ショパンの「別れの曲」をどうしようもないくらいにエロエロなデュエットに異化してしまったゲンスブール親子による「Lemon incest」(『魅少女・シャルロット』所収、iPodでこの曲を聴いているとあまりの壮絶さにマジで発狂しそうになります。。)や、パッヘルベルの有名な「カノン」をパンク風にアレンジし常人の考えもつかないイッちゃった歌詞をのせてしまった戸川純の「パンク蛹化の女」(『戸川純 TWIN VERY BEST COLLECTION』所収)など、原曲の作曲者が聴いたら腰を抜かしそうだけれども、見事なまでにオリジナルな世界を再構築してしまった例もたまにあります。ちなみに、ゲンスブールとショパンというとジェーン・バーキンとの有名な共作アルバム『ジェーン&セルジュ』にもプレリュードを見事なまでにゲンスブール色に染めてカバーした例がありますね。
全曲クラシックをカバーしたアルバムで、マル・ウォルドロンがヴィブラフォンとベースとのトリオでブラームス、ショパンなどの名曲を演奏したものがあって、どれも非常に退廃的な雰囲気になっていてかなり好内容だったのを思い出しましたが、家の中で行方不明になってしまいすぐに聴けません(泣)。

versions-femmes.jpg

「ゲンスブールを歌う女達」という邦題の付けられたこのアルバムは言ってみればコンピレーションものなのですけど、ゲンスブールの曲を彼にまつわる数々の美女が歌う、という企画を立てた時点で大当たりの内容が保証されています。このアルバムで歌っている女性の顔を集めたジャケットも素晴らしいですし、ブックレットを開くと、これらの女性のもっと大きな写真(カラーのものも半分ほど)がページをめくるごとに表れる仕掛けになってます。しかし、どの女性もことごとく溜息のでるような美人ばかりで(外見はもちろん、醸し出すオーラがすごいです。そして、選んでいる写真自体も美しいです)、こんな沢山の美女に自分の曲を歌ってもらうとは作曲家冥利に尽きるんじゃないかな、と勝手に想像してしまいます。
もちろん、肝心の音楽自体も悪いはずがありません。退廃的な美しさに満ち溢れたゲンスブール節満載の楽曲と、次々と表れる様々な女性の声で綴られるほとんどぴったり1時間のこのアルバムをまだ聴いていない方は、一度お試しあれ。

シュトックハウゼンの生誕80周年になる2008年に7つのオペラからなる超大作『光』の全曲をドレスデンでまとめて演奏する計画がスタートしているようです。記事には全曲の演奏の予算としては1億ユーロ(!)かかるのではないか、というとてつもない金額が書かれていますが、予算はともかくリハーサルが相当大変そうです。1年がかりのリハーサルになるのは間違いないのではないでしょうか?

以下ソースです。

BBC NEWS | Entertainment | Arts | Stockhausen epic to debut in 2008

「シュトックハウゼン見聞録」に新しい記事を追加しました。
Düfte-ZeichenとEngel-Prozessionenという「日曜日」からの2つの場面についての記事です。

「日曜日」からの4つのシーン(後編)

12naka.jpg12take.jpg
12歳で投身自殺をした少年、岡真史の詩に高橋悠治が曲をつけたソング・ブック「僕は12歳」を最近良く聴いています。中山千夏、竹田恵子が歌った2種類のCDが発売されていますが、アレンジが違うので聴き比べるのも面白いかと思います。
中山千夏のものはシンセサイザー2台、リード、エレキ・ベース、パーカッションという編成でシンセを作曲者と佐藤允彦が担当し、パーカッションを豊住芳三郎が叩くという興味深い演奏者ですが、アナログシンセのポップな音色と軽快なパーカッションのリズムがとても気持ちいいです。演奏者が沢山いる割に音が薄くてスカスカなテクスチュアというのも面白いです。
竹田恵子のものは伴奏部分を高橋悠治のピアノだけで演奏したものでピアノの音色とオリエンタルなフレーズの異質な組み合わせが面白いです。
どちらの歌い手も子供が歌っているかのようなまっすぐなフレージングで歌っていますが、こういうのって実はすごく難しいんですよね。私もこの曲にチャレンジしてみたいと思うんですが、このフレージングとか発声の問題をまず解決しなくてはなりません。
岡真史の詩は純粋で研ぎ澄まされた感覚に満たされていますが、ことばづかいなどが洗練されていない分、逆に詩にリアリティが出ています。高橋悠治はこの詩に東洋的なメロディーとそこにねじれながら絡みつくようなヘテロフォニックな伴奏を作曲していますが、特にメロディーが微妙に字余りしているような感じになっていて、そこがこの詩の雰囲気と妙に合っていたりします。
ちなみにこの作品のピアノ伴奏版の楽譜以下のページから無料で自由にダウンロードできます。
http://www.ne.jp/asahi/kerbau/kerbau21/kerbau(j)/yujij.html

テキストにしろ楽譜にしろHPにアップロードしてただでどんどんダウンロードして使って下さい、という太っ腹の姿勢がとても気持ちいいですね。

昨日の夜は結構降っていたのに今朝は小降りで、本当に台風来るのかな、と思っていたら、ちょっと前から近年体験した事のないものすごい雨が降っています。10メートル先が雨でかすんで見える感じです。今日の仕事は全部キャンセルになったので良かったですけど、仕事に出なくてはいけない人にとっては相当大変だと思います。おそらく1分その辺を歩いただけでびしょ濡れになるでしょう。
仕事のキャンセルは痛いですけど、本来はなかった10月のオフ日ができたので家でゆっくりしてました。

時間が出来たついでに2004年のシュトックハウゼン講習会のレポートをアップしました。
とりあえず、「日曜日」からの作品についてです。
http://matsudaira-takashi.jp/kuerten/index.html

ずっと見たかったこの映画、今日ようやくみる時間を作る事が出来ました。
この映画の中で触れられている内容の多くはすでに各方面から聞いている事が大半でしたけど、NYテロ、イラク戦争などにまつわるさまざまな事実について非常にうまくまとめてあるので、とても興味深くみる事ができました。
大統領選の開票をめぐる胡散臭い事情に始まり、NYのテロが起きた直後のブッシュ大統領の無能無策ぶりを見事に捉えた映像、ブッシュ親子とビン・ラディン一族との金脈のつながり、このテロを受けてなぜか矛先がイラクに向かっていく顛末など見事に編集され、アホでマヌケなブッシュ像というのがこれでもか、というほど強調されていく様は痛快でした。
心に残ったのがイラクに派兵された米軍兵士へのインタビューです。ヘビメタを聞きながら装甲車から撃ちまくるのは興奮するなどといった背筋の凍る兵士がいるかと思えば、何の罪も無い民間人の死体の山を見てどうして自分はここにいるのか、と疑問を感じる兵士もいる、結局戦争というものは単なる人殺しに過ぎないという当たり前の事がイラクの生々しい映像と共に語られていったところです。そしてそこで危険を冒す兵士の大部分はアメリカで仕事がなくて仕方なく軍に志願した貧困層の若者で、その犠牲の上にブッシュの関係する会社が石油でぼろ儲けをするという非常に不健全な構造も浮かび上がってきています。
アメリカの国会議員の子供で軍に入ったのがたった一人ということを知ったマイケル・ムーアが議事堂の前で待ち伏せして通り過ぎる議員に、息子さんをアメリカのためにイラクへ、などと言いながら軍隊のパンフレットを配ろうとするシーンがありますが、もちろんことごとく断られたり無視されたり、と見事なまでにお約束な対応をあらゆる人が取ったのには笑えました。

この映画をみれば次の大統領選でブッシュに投票するバカはいないだろうし、そうしたことからあらゆる手で配給をさせないように妨害したり、いろいろといちゃもんをつけてくる理由も良く分かりました。
そして小泉総理がこの映画を見たくない、といった理由も。

参考リンク:マイケル・ムーア日本版公式ウェブサイト
http://www.michaelmoorejapan.com/

小学館から「武満徹全集」と銘打ったCD58枚組からなる巨大なセットが発売されている事はご存知の方も多いかと思いますが、この最終巻に当たる第5巻はとりわけ興味深い内容となっています。
いわゆる「シリアス」なスタイルのオーケストラ曲や室内楽曲以外に映画音楽などのポピュラーな分野での活躍は良く知られていますが、その他のポピュラー音楽の分野での活動もかなりあってこの巻ではそうした方面の仕事やミュージック・コンクレート作品などの極めてレアな作品が14枚のCDにまとめられています。具体的には、ポピュラー・ソング、舞台、ラジオ、TV、ドキュメンタリーのための作品、放送用バック音楽、補遺というテーマで分類されそれぞれが作曲年順に並べられています。

初期の劇団四季のためにかなりの作曲をしていることにびっくりしますけど、バリバリの武満サウンドだったりしてもっとびっくりします。様々なTV番組や舞台などのために作曲したものはジャズのハーモニーやモリコーネ流の耽美的で洗練された響きが印象的ですけど、やっぱりタケミツ・サウンドでにんまりしてしまいます。
「翼」や「島へ」などポピュラー・ソングとして知られている曲のサントラとしての楽器で演奏されたヴァージョンもとても興味深いです。「翼」のメロディーがジャズ・ピアノやストリングスなど様々に形を変えて出てきますけど、あまりの美しさに「胸キュン」状態(笑)になってしまいます。
いわゆるサントラものなので断片的な曲が多いのですけど、逆にそれが彼のメロディーやハーモニーの嗜好を浮かび上がらせる形になってとても興味深いのです。

そして一番目を引くのがCD2枚分にわたるテープ音楽の部分でしょう。彼の初期に制作したミュージック・コンクレートが全曲収録されていますが、これは電子音楽ファンには涙ものでしょう。

アーカイブ

OpenID対応しています OpenIDについて
Powered by Movable Type 4.26

2012年2月

Sun   Mon   Tue   Wed   Thu   Fri   Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      

このアーカイブについて

このページには、2004年10月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2004年9月です。

次のアーカイブは2004年11月です。

おしらせ

双子座三重奏団うるう日ライヴ
2012年2月29日19:00-
門仲天井ホール

双子座2012チラシtogo.jpg

中川俊郎:バッハーズ・アロウ
森田泰之進:こうふくのしま
鈴木治行:蛇行
山本哲也:スライドホイッスル三重奏曲
ケージ:ラジオ・ミュージック
ほか

出演:
曽我部清典(トランペット)
中川俊郎(ピアノ)
松平敬(声)

コンサート詳細はこちらまで

■タリス:40声のモテット
(一人の歌手による多重録音)

ご試聴、ご購入は以下まで
iTunes
e-onkyo music
OTOTOY

■松平敬 1stアルバム
《MONO=POLI》

 マショーからケージまでの声楽アンサンブル作品を、多重録音によってすべて一人の声のみで演奏したアルバム。
 16声部のリゲティ《ルクス・エテルナ》も収録。

ENZO Recordings
EZCD-10006
平成22年度文化庁芸術祭
レコード部門優秀賞受賞作品

文化庁芸術祭シンボルマーク

プロモーション・ヴィデオ

ご購入は以下まで:
HMV ONLINE
TOWER RECORDS ONLINE
amazon.co.jp
iTunes

サイト内リンク