

12歳で投身自殺をした少年、岡真史の詩に高橋悠治が曲をつけたソング・ブック「僕は12歳」を最近良く聴いています。中山千夏、竹田恵子が歌った2種類のCDが発売されていますが、アレンジが違うので聴き比べるのも面白いかと思います。
中山千夏のものはシンセサイザー2台、リード、エレキ・ベース、パーカッションという編成でシンセを作曲者と佐藤允彦が担当し、パーカッションを豊住芳三郎が叩くという興味深い演奏者ですが、アナログシンセのポップな音色と軽快なパーカッションのリズムがとても気持ちいいです。演奏者が沢山いる割に音が薄くてスカスカなテクスチュアというのも面白いです。
竹田恵子のものは伴奏部分を高橋悠治のピアノだけで演奏したものでピアノの音色とオリエンタルなフレーズの異質な組み合わせが面白いです。
どちらの歌い手も子供が歌っているかのようなまっすぐなフレージングで歌っていますが、こういうのって実はすごく難しいんですよね。私もこの曲にチャレンジしてみたいと思うんですが、このフレージングとか発声の問題をまず解決しなくてはなりません。
岡真史の詩は純粋で研ぎ澄まされた感覚に満たされていますが、ことばづかいなどが洗練されていない分、逆に詩にリアリティが出ています。高橋悠治はこの詩に東洋的なメロディーとそこにねじれながら絡みつくようなヘテロフォニックな伴奏を作曲していますが、特にメロディーが微妙に字余りしているような感じになっていて、そこがこの詩の雰囲気と妙に合っていたりします。
ちなみにこの作品のピアノ伴奏版の楽譜以下のページから無料で自由にダウンロードできます。
http://www.ne.jp/asahi/kerbau/kerbau21/kerbau(j)/yujij.html
テキストにしろ楽譜にしろHPにアップロードしてただでどんどんダウンロードして使って下さい、という太っ腹の姿勢がとても気持ちいいですね。


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