以前お知らせしたHOCH-ZEITEN 分解版のCD2種遅まきながらゲットしました。
非常に複雑な作品だけにこのように部分だけ聴けるのは非常に有難いですが、「音楽作品」としてなりたたない「学習用」音源であっても非常に興味深く聴けます。ある中心音の持続とそこからの音程、奏法的逸脱がこの作品の基本構造になっていますが例えば中心音から高く逸脱するようにしている箇所はそれぞれの奏者(3〜4人)はそれぞれ別の音程へと逸脱するように指定されているので、そこでちょっとした不確定なハーモニーや音群の拡大、収縮が生じます。
跳躍、グリッサンドによる音程変化、高低の不確定なピッチの繰り返しなど様々な逸脱が組み込まれているのでそれらをパートごとに取り出して聴けるのはとても面白いですし、その効果は非常に美しいです。
このようなCDの企画は、通常の会社であればほとんど収益があがらないということで決して実現される事はないと思いますが、自主製作ならではの自由さを駆使してマニアックなアルバムを作ってくれるシュトックハウゼン出版には敬服します。
レーベル2つ梯子して全集もどきを企画してどちらも中途半端な企画に終わってしまったリゲティにも、こうした姿勢を見習って欲しかったですね。

