シュトックハウゼン来日公演でも演奏されるこの作品のCD早速注文し聴いてみました。
今まで発表されている「日曜日」の諸作品はどれも『光』シリーズの最後を飾るのにふさわしい美しい作品ばかりでしたがこの作品も非常に美しい仕上がりとなっています。
この作品は「日曜日」の中ではもっとも小編成なのですが、全ての奏者に非常に高度なテクニックと音楽性が要求される非常に複雑な音楽となっています。シンセ奏者はフルートとトランペットの音をリングモジュレートするためのサイン波を舞台裏から提供するだけなので、実際にステージに表れるのはテノール、フルート、バセットホルン、トランペットの4人の奏者だけですが、40分間この4人の演奏者の間で行われる濃密な音楽的な対話は一見地味ですが、長年のシュトックハウゼンの創作活動の集大成と言ってもいい高度な芸術性を湛えています。「ミクストゥール」や「マントラ」でも試みられたリングモジュレーションの効果も絶妙で、過激に楽器の音色を変調してこけおどし的な効果を狙うことはなく、リングモジュレーションによる繊細な音色変化とハーモニーの重層化は聴けば聴くほど味わいを増して来ます。
他のシュトックハウゼン作品と同様、作品の真価を知るためには繰り返し聴取することが必須ですので、来日公演を十分に楽しみたい方は事前にCDを購入してたっぷりと予習しておくのが良いかと思います。
ちなみにこのCDは2枚組になってますが、2枚目にはリングモジュレートされた音を除外した生楽器のみのミックスになっていて、リングモジュレーションの効果を比べる事が出来るようになっています。


ちょうどこちらも新譜3枚が届きましたので、聴き始めています。LICHT-BUILDERは、一度聴きましたが、やはり再度フォーミュラを気合い入れて聴いてから、とりかからないとダメみたいです。
LICHT-BILDERはミヒャエルやエーファのフォーミュラがそれとなく認識できるところもありますが、どちらも極めて複雑に変形されているので、それを追おうとするよりもダイレクトに鳴り響く音楽を集中して何度も繰り返し聴いた方が作品の理解に繋がってくる気がします。