2005年8月アーカイブ
先日の秋吉台のセミナーで演奏した松平頼暁氏の「It's gonna be a hardcore!」は昨日も書いたとおりリズムの演奏が極端に難しく、しかもハッタリが効かない超難曲ですが、この作品をどのように練習していったかの記録を以下のページにまとめました。
松平頼暁「It's gonna be a hardcore!」リズムの練習
余談ですが、スタッフの方でものすごくこの作品を気に入った人がいて、どうやらテクノとかロックとかそういう熱いものを感じたようです(笑
以前お伝えしていましたシュトックハウゼンの直感音楽「来たるべき時のために」からの抜粋を収めた新しいCDが発売されました。CDの番号は17.1となっています。今回は17曲からなる全曲の6曲だけが収録されているので17.2、17.3などと残りの作品も録音され発売されるのだと思います。
以下のページにより詳しい情報がのっています。
http://www.stockhausen.org/whats_new.html
昨日まで1週間弱、「秋吉台の夏2005」に講師として参加していました。
講習会の中で行われた2回のコンサートで湯浅譲二、松平頼暁両氏の作品を作曲者立ち会いのもと演奏しましたが、どの作品も色々な面での演奏の難しさがあり非常に苦労しましたが聴衆の皆さんには本番の演奏を楽しんでもらえたのではないかと思います。特に松平頼暁氏のIt's gonna be a hardcoreでは始めから終わりまで4拍5連を演奏し、手拍子の指示がその演奏をさらに困難にする人間離れしたアンサンブルを要求されますが、ピアニストとの合わせは講習会の期間内だけだったにもかかわらず本番はわずかに1箇所リズムがずれたくらいで、演奏した本人もその結果にびっくりしています。湯浅氏の「天気予報所見」でのチューバの橋本晋哉氏との演奏も、初めてとは思えないほど息がぴったり合い演奏してて非常に快感でした。
この講習会に参加したのは初めてでしたが、「世界レベル」と言っても過言ではない演奏家の講師のレベルの高さには舌を巻きました。そしてそのような講師も含めて雰囲気は非常にフレンドリーで演奏家として課せられた仕事は非常にハードであるにも関わらず非常に気持ちよく1週間を過ごすことができました。
東京からの受講生も多かったのですが、印象的だったのが地方からの受講生です。秋吉台という場所柄から当然中国、近畿地方に住んでいる作曲家、演奏家の人が多いのですが、そうした場所から何らかの形で現代音楽を発信していこうと考えている人が少なからずいることに大きな感銘を受けました。
これを機に新しい交流、新しい音楽が生まれていけばと願います。
「シュトックハウゼン見聞録」に昨年のシュトックハウゼン講習会のレポートをすべてアップしました。
一年おくれの公開になってしまいました。
SPA!の7/26号にシュトックハウゼン来日公演の記事がのっています。この記事を書いたのは、来日公演で奇声を上げながら感激していた中原昌也氏です。
1ページ(カラー)のみの記事ですけど、このような大衆紙にシュトックハウゼンに関する記事がのるのは何だか変な気分です。
内容は特に目新しいものはありませんでしたが、記者会見でのシュトックハウゼンの発言が紹介されていたので以下に引用します。(カッコ内は私による補足です)
「(近年、興味のある音楽は)ありません。」
「今年の4月にグラスゴーで開催されたフェスティバルに招かれました。出演者はロックやテクノやヒップホップというジャンルの音楽家ばかりで、クラシックの分野から参加したのは私だけでした。そこで私は電子音楽を披露したのですが、会場は満席で、みなさん大変に熱狂的な反応を湿してくださった。クラシックの演奏現場では体験したことのないものでした。その際に若い世代に非常に強い影響を与えているということを肌で感じとることができました」(引用おわり)
中原氏による「シュトックハウゼン必聴作品」と題された簡単なアルバム紹介のコーナーもありましたが、「少年の歌」「コンタクテ」「ミクロフォニー」「ヒュムネン」「トランス」「シリウス」「ヘリコプター弦楽四重奏曲」が紹介されていました。
後半のラインナップが「らしいな」と感じました(笑
今年のシュトックハウゼン講習会ではこの2曲が世界初演されました。
私は今回の講習会には参加できなかったのですが、講習会のプログラムを送ってもらったので、その解説の要約をごく簡単に紹介します。
「水曜日のフォーミュラ(演奏時間・約22分)」と「ピアノ曲XVIII(演奏時間・約11分)」(いずれも2004年作曲)は同一作品の別ヴァージョンとして解釈されます。
1994年に「水曜日」のフォーミュラがスケッチされましたが、これは移調された『光』の3声のスーパー・フォーミュラにこのスーパー・フォーミュラの「水曜日」の部分を引き延ばして組み合わせたものです(厳密には途中で声部を入れ替えるなどの若干の「加工」をおこなっています)。
打楽器版としての「水曜日のフォーミュラ」は3人の演奏者で演奏され、それぞれの奏者が皮、木、金属の打楽器を担当します。始めに金属打楽器はルツィファーのフォーミュラ(高音域)、木製打楽器はエーファのフォーミュラ(中音域)、皮製打楽器(低音域)はミヒャエルのフォーミュラを演奏し、引き延ばされた『光』のスーパー・フォーミュラの水曜日の部分のエーファのフォーミュラの部分はチューブラ・ベルで演奏されます。
この打楽器ヴァージョンではこのフォーミュラが3回繰り返して演奏されますが、例えば2巡目にはルツィファーのフォーミュラが中音域の皮製打楽器、エーファは金属打楽器、ミヒャエルは木製打楽器などと楽器編成が替わりテンポが1.5倍になります。3巡目には同じように楽器編成が変わり(シュトックハウゼンは「回転する」と表現しています)テンポはさらに1.5倍になります。
この「水曜日のフォーミュラ」のシンセサイザーのための版が「ピアノ曲XVIII」ですが、打楽器ヴァージョンの約2倍のテンポで演奏されます。打楽器ヴァージョンでの「金属、木、皮」の3つの音色のグループはシンセサイザーのプログラミングによって3つの対応する音色に解釈されます。
アーカイヴというほど莫大な分量がある訳でもないのですが、今までに書いた自分がらみの記事や記録をまとめてみました。
自分で作成した演奏会のチラシや曲目解説などがメインですが、かなり前に書いたシェーンベルクの歌曲に関する論文もPDF化してアップしましたので宜しければご覧下さい。今後の予定として、先日やったケージの「ソングブック」に関してもどのように自分の演奏用ヴァージョンを作成したか、という記事や、書きかけの「声の領域」の記事がもう少しまとまったものにできれば、と考えています。
ピアニストの大井浩明さんよりMusical Batonが回ってきました。(この前はお疲れ様でした)
1ヶ月以上放置してましたけど、重い腰を上げ回答することとします。
1.Total volume of music files on my computer/コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量
27GB
私はiPodもiTunesも大活用しますし、自分の演奏会の録音なども編集するためにパソコンにデータを取り込むことも多いので結構な音源がコンピューターに溜まってきてます。
2. Song playing right now/今聞いている曲
今は何も聴いていませんが、今日の仕事からの帰りにBoredomsのsuper æを聴いてました。
3. The last CD I bought/最後に買ったCD
知名定男「うたまーい」
やっぱり夏は沖縄の島唄が良いですね。
4. Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me/よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
これは物凄く悩みました。本当に沢山の音楽が私に影響を与えていますので。。
とりあえず今思いつくものを挙げます。
まずはシュトックハウゼンの「ティアクライス」です。
初めて聴いたシュトックハウゼンの曲であり、作曲者の前でこの曲を演奏し、記念にオルゴールまでもらってしまった特別な曲です。
2曲目もシュトックハウゼンですけれども、やはり『光』でしょう。
「1曲」かどうかはさておき、この長大な作品はこれからも私を魅了し続けると思います。
3曲目はマイルス・デイヴィスの「パンゲア」です。
これは曲、というかアルバムですけど、ライヴ全体が長大な1曲のようになってますので。
初めて買ったマイルスのアルバムなんですけど、曼荼羅絵巻のようなウニョウニョした音楽にぶったまげた記憶があります。
4曲目はイギー・ポップのI Wanna Be Your Dog。
絶叫する聴衆を前に下半身全開でこの曲を歌うイギー・ポップの姿になかば呆れるとともに「男」を感じました。
5曲目はチベット密教の声明です。(またまた「曲」ではないですけど。。。)
ビクターからでているこの声明のCDを聴いた時にはあまりの重低音に私の体の中のすべての煩悩が消えてしまったような錯覚を起こしました。世界最高峰地帯で奏でられる世界最低音域の音楽とでもいいましょうか。
5. Five people to whom I'm passing the baton/バトンを渡す5人
私のところでストップにします。
オープンしたてのアップルストア渋谷店に早速行ってみました。「記念」に新発売のMighty Mouseを購入しました。
この商品は大人気で、「様子見」で新しいアップルストアに訪れた人が「来店記念」に手頃な値段のMighty Mouseを買うというパターンが多かったようで、私がレジで会計している時左右のレジでも別のお客さんがMighty Mouseを買ってました(笑
で、このマウスですけどとても良いです。
機能的にはそれほど目新しくもありませんが、様々な機能を持っているのに見た目は非常にスッキリとしているところがいたく気に入りました。
ゴテゴテ沢山のボタンのついたいかめしいマウスは買う気になれなかったのですが、右クリックやスクロール機能などが欲しいなと思っていたところ、ぴったりなものが見つかった訳です。
「シュトックハウゼン見聞録」の2004年度シュトックハウゼン講習会のレポートに記事を2つアップしました。
「水曜日の迎え」「ヘリコプター弦楽四重奏曲」や管楽器作品についての記事です。
このページ上方にリンクを作りましたのでそちらからどうぞ。
このニュースはすでに多くの人が知っていると思いますが、さっそくシュトックハウゼンものがないかチェックしてみました。
当然ほとんどないのですが、Dr. K-Sextettの唯一の音源を見つけました。この曲は演奏時間3分という、大作指向のシュトックハウゼンにとっては非常に珍しい傾向の作品ですけど、この曲1曲のためにCDを一枚買うのは馬鹿馬鹿しい、という人に一曲150円から購入できるiTMSは非常に便利です。
ちなみにこの曲へのリンクはこちらです。
iTunesとの連携もよくて早速いろいろ試聴たり検索してみましたが、150円だから、とうっかりクリックして購入しそうなほどヤバイ仕組みになってます。Amazonなどに比べて試聴の音質もいいですね。
ラインナップはレーベルによってまだばらつきがあるので今後の展開に期待しましょう。



