「創世記」組曲

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genesis.jpg1945年に7人の作曲家のコラボレーションによって作られた「創世記」組曲の新録音です。
作曲家と作品の分担は以下のようになっています。

シェーンベルク:前奏曲 
シルクレット:天地創造
タンスマン:アダムとイヴ
ミヨー:カインとアベル
カステルヌオーヴォ=テデスコ:洪水
トッホ:契約(虹)
ストラヴィンスキー:バベル

この組曲には初演の演奏者が参加したものすごく古い録音があって、数年前にCDとして発売されていましたが、今回のナクソスからのものは2000年の新録音です。まず注目すべきは冒頭のシェーンベルクの「前奏曲作品44」です。この作品は他にほとんど録音がないので非常に貴重なのですが、6分弱の短い曲ながら極めて充実した作品に仕上がっています。この短い作品の最後の方に少しだけ合唱が加わるのがネックになって演奏されにくいのだと思いますが、もっと広く紹介されるべき名作だと思います。この前奏曲は天地創造前の混沌を表していて(12音音楽をそうした概念と結びつけてしまう企画者のシルクレットの発想には賛同できませんが結果的に名作が生まれたのでよしとしましょう)、シルクレットの作品から聖書の「創世記」の物語が語り手を加えて展開されていく、という構成になっています。
緊張感に満ちたシェーンベルクの美しい作品のあとにSF映画のB級サントラのようなシルクレットの作品が続くときのあまりのギャップには唖然としてしまい(そもそもシルクレットは映画音楽のジャンルで活躍していた作曲家なのです)、それに続く作品もドビュッシーやラヴェルの影響が伺える「生ぬるい」音楽ばかりですが(これは聞き込んでいく内に印象が変わっていくかもしれません)、最後のストラヴィンスキーが(彼にとっての大傑作とは言えなくても)それなりにしっかりした作品なので少しほっとします。

一般受けしそうなのは「生ぬるい」方だと思いますが、この組曲を聴くとシェーンベルクとストラヴィンスキーがいかに偉大な作曲家であるかというのが浮き彫りになってきます。

天地創造の物語を音楽化したものはハイドンの「天地創造」をはじめとして沢山ありますが(ミヨーにもありますね)、「創世記」のそれ以降の話を題材にしたものに広げるとシェーンベルクの「ヤコブの梯子」、ストラヴィンスキーの「洪水」「アブラハムとイサク」など、様々な名作がずらずらと出て来ます。シュトックハウゼンの「光」に出てくるエーファも、アダムの妻イヴに由来したキャラクター(しばしばイエスの母マリアとも結びつけられています)だったりもしますが、こうした一連の物語は人間の精神の根源にも繋がる部分があるので音楽化の創作欲を沸き立たせるのでしょう。

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双子座三重奏団うるう日ライヴ
2012年2月29日19:00-
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森田泰之進:こうふくのしま
鈴木治行:蛇行
山本哲也:スライドホイッスル三重奏曲
ケージ:ラジオ・ミュージック
ほか

出演:
曽我部清典(トランペット)
中川俊郎(ピアノ)
松平敬(声)

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■タリス:40声のモテット
(一人の歌手による多重録音)

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