ウード奏者のハムザ・エルディーンが亡くなったそうです。>>ソース
といってもこの人のことを知っている人はそれほど多くないかもしれませんが、私は一度だけこの人と食事をしたことがあります。
学生時代に友人たちと渋谷のライブハウスで行われたクロノス・カルテットのライヴに行ったのですが(ライヴハウスで弦楽四重奏の「ライヴ」というのは当時かなり衝撃的でした。たしかジョン・ゾーンの曲などもやっていたと思います。もちろん彼らの18番のジミヘンも。)、そこで一曲ハムザ・エルディーンが打楽器でゲスト出演していたのです。アラビア音楽特有の(西欧の音楽の基準からすれば)微分音が印象的な曲でしたが、ライヴが終わってどこかで食事を取ろうかとうろうろしていたらハムザ・エルディーンとばったり出くわして、さっきのライヴは面白かったなどと話しかけたら、一緒に食事をしよう、みたいな流れになりました。
何の話をしたのかは今となってはほとんど記憶がありませんが、一つだけ良く覚えているのが、良い音楽家になるためにはルールを破れ、というようなことをしきりに強調していた事です。そうした言葉を形式的なものでないリアルな表現で学生時代に聞く事ができた体験は、私の現在の音楽的な位置にも少なからぬ影響を与えていると思います。
ご冥福をお祈りします。
そのライヴでも演奏された曲は、「PIECES OF AFRICA」というクロノス・カルテットのアルバムに収録されていますが、変な気負いのないこのアルバムはかなり愛聴したものです。





