タイトルの通りエヴァン・パーカーが鳥と共演したアルバムです。「鳥」といっても鳥の鳴き声を中心としたフィールド録音で曲によっては様々なエフェクトがかけられています。録音されたものとは言え、鳥の鳴き声と「交信」するかのようなエヴァン・パーカーのサクソフォンの響きは神秘的です。メシアンの鳥へのこだわりを考えるまでもなく、鳥の鳴き声、存在そのものには神々しさすら感じられます。
このアルバムは最近亡くなったフリー・ジャズ界の仙人スティーヴ・レイシーに捧げられていますが、ここでのエヴァン・パーカーの演奏はスティーヴ・レイシーのプレイを思わせるような断片的なメロディーを中心に構成されていて、得意技の循環呼吸によるピロピロしたフレーズは抑制されています。そして、エヴァン・パーカーが鳥の鳴き声を介して天上のスティーヴ・レイシーとセッションしているようにも感じられる、緊張感に満ちたフリー・ジャズの世界とは全く反対の安らぎに満ちた音楽へと仕上がっています。
ほとんど加工されていない鳥の鳴き声の録音と共演したトラックでは、鳥の声とソプラノ・サックスの響きが一瞬区別が着かなくなりそうなほどに溶け合う瞬間も少なくないですが、チャーリー・パーカーが「バード」という愛称で呼ばれたように、サックスの音色と鳥の鳴き声にはそもそも近親性があるのではないでしょうか?
そう考えると、スティーヴ・レイシーもエリック・ドルフィーもオーネット・コールマンも鳥っぽい感じがします。
逆に、コルトレーンは決して鳥っぽくは聞こえませんが。。
ちなみにジャケットの画像からはわかりにくいですが、動物が立体的に飛び出たりと、凝ったアートワークになっています。
Evan Parker - Soprano & Tenor Saxophones
John Coxon & Ashley Wales - Soundscapes


コルトレーンは、ゴジラですよね。
ドルフィーのフルートには鳥っぽいフレーズが時折聴けますね。
ところで、エヴァン・パーカーという人、最初に聴いたアルバムが悪かったのか、僕は非常に苦手(食わず嫌い)なんですね。実は循環呼吸が苦手なのかも知れないですが。
dolphyさん>
たしかに!
キングギドラにも喩えられそうな樹もします。
さなやんさん>
エヴァン・パーカーの循環呼吸ネタは良くも悪くもワンパターンですが、あそこまでひたすらこだわり続ける事によって(全曲そのネタだけ無伴奏ソロのアルバムも多いですよね)、見えてくる世界があるように思います。
私はあのピロピロをずっと聞いているとトリップしそうになります(汗