グールドのシェーンベルク

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gould_schoenberg.jpg「グールドのシェーンベルク」
グレン・グールド著、鈴木圭介訳、筑摩書房

全てシェーンベルク作品のリサイタルをやるので、関連してシェーンベルク関係の書籍の紹介を。
この本はグールドが制作したシェーンベルクに関するラジオ放送の内容を書籍としてまとめたものですが、これ一冊を読めば、シェーンベルクの創作活動を様々な側面から俯瞰し、初心者のためのちょっとした作品鑑賞ガイドにもなる、なかなか「うまい」構成になっています。以下の目次を見ればそれがよく分かるかと思います。

1 人と作品
2 歌曲作曲家シェーンベルク
3 発明家シェーンベルク
4 社会派シェーンベルク
5 シェーンベルクとマーラー
6 交響曲作曲家シェーンベルク
7 劇音楽作曲家シェーンベルク
8 シェーンベルクと過去
9 シェーンベルクと未来
10 エピローグ

いきなり「歌曲作曲家」としてのシェーンベルクが登場するのが驚きですが、グールドはシェーンベルクの歌曲が過小評価されていることにここで異議を唱えています。
私が以前執筆した論文にまさに同じことを書いたのですが、彼の歌曲におけるピアノ声部の複雑なポリフォニーの書法(そのポリフォニーの対等な1声部として声楽声部が加わって転回対位法までもが試みられています)や、彼の歌曲作品を俯瞰することによって後期ロマン派風の作風から無調に至る作風の変化を手に取るように体感出来ることなどが述べられています。

「シェーンベルクと未来」ではグールドがジョン・ケージにシェーンベルクについてのインタビューをする、という乙な企画が用意されていますが、シェーンベルクにとっては極めて「悪い弟子」であったはずのケージが、シェーンベルクに対する深い賞賛を惜しげもなく披露しているのにはちょっとびっくりしました。ケージは、しばらくはヴェーベルンにより多くの関心が向けられるだろうが、これからはシェーンベルクへの関心が高まるだろう、とすら述べています。
ケージの、師シェーンベルクとの出会いのエピソードもとても興味深いです。

このラジオ放送の音源(当然こちらには作品をじっくりと聴くコーナーもあります)も入手可能であれば聴いて見たいものです。

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コメント(2)

おお、こんなところにすさまじい情報が!
グールドがケージにインタビューだって?
いやあ、驚いた。さっそく注文しました。

さすが、川村さん、ケージに少しでも関係のあるものなら即ゲットですね(笑)

私もこの本の中にまさかケージが登場するとは思ってもみませんでした。

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双子座三重奏団うるう日ライヴ
2012年2月29日19:00-
門仲天井ホール

双子座2012チラシtogo.jpg

中川俊郎:バッハーズ・アロウ
森田泰之進:こうふくのしま
鈴木治行:蛇行
山本哲也:スライドホイッスル三重奏曲
ケージ:ラジオ・ミュージック
ほか

出演:
曽我部清典(トランペット)
中川俊郎(ピアノ)
松平敬(声)

コンサート詳細はこちらまで

■タリス:40声のモテット
(一人の歌手による多重録音)

ご試聴、ご購入は以下まで
iTunes
e-onkyo music
OTOTOY

■松平敬 1stアルバム
《MONO=POLI》

 マショーからケージまでの声楽アンサンブル作品を、多重録音によってすべて一人の声のみで演奏したアルバム。
 16声部のリゲティ《ルクス・エテルナ》も収録。

ENZO Recordings
EZCD-10006
平成22年度文化庁芸術祭
レコード部門優秀賞受賞作品

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