「グルッペン」リハーサルの記録

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昨日、シュトックハウゼンは無事に埋葬されたはずですので、追悼ムードから少し変えてみる事にしましょう。

とある方から紹介してもらったのですが、今年のルツェルン音楽祭で演奏されたシュトックハウゼンの「グルッペン」にホルン奏者で参加されていた方のブログの内容がとても興味深かったので、以下にリンクを張っておきます。

http://ausdrucksv.exblog.jp/6574642/
各ページの下まで行ったら、「前のページ」とあるところをクリックすると、本番の様子まで行き着けます。

シュトックハウゼンとこの作品の演奏に関わったエトヴェシュ、ブーレーズの絡んだ企画ですので、このブログで詳細に書かれているリハの行い方、楽譜の細部までどのようにこだわるか、という内容は、すべてシュトックハウゼンがどのように楽譜の細部にこだわっているか、ということにほぼ等しいと言えます。

そして、リハーサルがこなれてきて、何度もの分奏稽古のあとの全体の稽古になった時に、初めて譜面を見た時に音楽とは思えなかった曲が、「何だかとても良い曲に聴こえてもきた」という感覚にまで到達する様子が、体感できるようなレポートにまとまっているところも面白いです。

通常のオーケストラのリハーサルの現状から考えると、気の遠くなるような稽古を重ねなくてはならないのですが、私がキュルテンで体験した事にも通ずるところがあり、大きな共感を覚えました。

日本ではサントリー・ホールで演奏される予定があるようですが、まずあそこで、3群のオケをきちんと客席の左、中央、右に分離したステージで演奏できるのでしょうか(舞台上で3つオケを並べる最もシュトックハウゼンが嫌う最悪な方法ではなく)?
そして、このブログでも紹介されているような(そしてスコアにも記載されています)長時間の稽古時間が確保できるのでしょうか?

半信半疑なところもあるのですが、このような好条件で演奏される事を願います。

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コメント(4)

松平様、お久しぶりです。

《グルッペン》がサントリー・ホールで、ですか。「ステージの上に3つのオーケストラを、というのは、シュトックハウゼンがもっとも嫌う方法」とのことですね。小生実は今から30年以上も昔に、某*H*交響楽団が《グルッペン》を、まさにその方法で渋谷の大きなホールで演奏したのを聴いたことがあります。当日のプログラムによると「N*Kホールの舞台は広いので、舞台上に並べても(本来の方法で配置したのと)同じような効果が出るから大丈夫」みたいなことが書かれていました。

miya_kさん、こちらこそご無沙汰しています。

シュトックハウゼン監修の録音では各群のオーケストラの音がモノラルにまとめられ(当時の技術的な制約もあるとは思います)、左、中央、右に振る極端なミックスになってますが、そのお陰で空間移動の効果がはっきりと聴き取れるようになっています。

同じ舞台上に3つのオーケストラを並べる事によるデメリットとしては指揮者同士のコンタクトが取りにくくなる、それぞれ異なるテンポで演奏しているオーケストラが近接する事で演奏しずらくなる、などの演奏上の問題が挙げられますが、もっとも致命的なのは本来なら聴衆の左、前、右と大きく動くべき音像が、前方でせまく左右に動くだけになり、空間移動の効果が著しく損なわれるということです。

ところで、その某交響楽団による演奏の印象は如何だったのでしょうか?

某交響楽団の演奏ですが、記憶をたどると・・・

指揮者は3人とも日本人。当時その交響楽団の常任で、すでに故人になられた方と、やはり当時の指揮研究員だった方2名です。常任だった方はご多忙のため、指揮者の練習には参加できず、当日指揮をした研究員2名と、当日振らなかったもう1人の研究員の合計3名で、指揮者の練習を行ったそうです。本番直前に常任の方が参加し「和気あいあい」と練習が進んだとのこと。

演奏は「とにかく超難曲を音にしてやるのだから」と言う感じでした。後日放送されたFMをエアチェックし、楽譜を見ながら聴きましたが、ボロボロと落ちまくっていました。他にも現代曲があったし、練習も「通常の定期と同じ」だったのでしょう。

この「練習が膨大」というのがネックになっていて、未だに日本からの委嘱作品《イノリ》が日本初演できないのですね。

情報ありがとうございました。

ブーレーズ、エトヴェシュといった人たちですら、時々ミスをおかしてしまう(そしてこの曲では少しのミスが致命的になる)ことがブログにも書かれていましたから、その演奏は相当に「あやしい」可能性が大ですね。

少なくとも、まともに演奏しようとしたら、他の作品を同じ演奏会のプログラムに組み込むことは不可能だと思います。

ちなみに第一勧銀の委嘱の「祈り」の初演は当初小澤征爾の予定だったようですね。どこかにもう書いていたかもしれませんが。
今この難曲を振れるのは、作曲者亡き今エトヴェシュだけかと思われます。

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