2008年6月アーカイブ

今月の19日にオランダで初演されたシュトックハウゼンの遺作「KLANG10時間目:GLANZ 輝き」のライヴ録音(演奏はASKOアンサンブル)をオランダ放送のホームページより聴く事ができます。

以下のリンクの下の方にこの日演奏された作品の音源へのリンクがあり、その中にこのGLANZへのリンクもあります。接続に少し時間がかかりますが、のんびり待っていれば再生が始まります。
http://hollandfestival.radio4.nl/page/radiotv/4557

この40分弱の作品はファゴット、ヴィオラ、クラリネット、トランペット、トロンボーン、オーボエ、テューバという風変わりな7重奏のための作品ですが、金管楽器は限られた場所しか登場しません。
5時間目の「ハーモニー」では木管楽器による幅広い音域を使った演奏至難なアルペッジョが頻出していましたが、この作品の木管楽器やヴィオラのパートにもそうした音形がでてきます。

この長大な作品の感想を書くのは簡単ではありませんが、「光の日曜日」やこれまで聴いてきたKLANG諸作品で顕著だった、楽器本来の音色そのものの美しさを重視する方向性の延長線上にあります。特殊奏法はほとんど出て来ませんし、テクスチュアも簡素なのですが、それでもありきたりの音楽に陥る事なく、これまで聴いた事のない神秘的な美しさに満ち溢れた作品に仕上がっていました。

この作品は今年度のシュトックハウゼン講習会でも演奏される予定ですので、実演を聴くのが楽しみです。

andes25f_01.jpg
「アンデス」とは右の写真にある鍵盤ハーモニカのような楽器ですが、その正体は実は笛です。
各鍵盤に笛がついている仕組みなので、パン・フルートに鍵盤がついたようなイメージでしょうか。

栗コーダーカルテットのアルバムの中でこの楽器が使われているのですが、どんな深刻な曲もゆる〜くしてしまうほのぼのとした音色を持っています。

ネットで見つけて思わず注文しましたが、以前当ブログでも紹介した近所のスーパーで流れている変なメロディーを早速試奏してみました。

http://matsudaira-takashi.jp/sounds/hibari.mp3

ちなみに楽器の画像をクリックすると販売元のサイトへ飛びます。

「GEDENKSCHRIFT für STOCKHAUSEN」というタイトルの本がシュトックハウゼン音楽財団より出版されました。

http://www.stockhausen.org/gedenkschrift_preface.pdf

あえて訳せば「シュトックハウゼンへの感謝文」とでもなるのでしょうか、数年前から本人には秘密で進行していた、シュトックハウゼンの生誕80年を祝うための様々な関係者の文章をまとめたプロジェクトです。
運悪く、シュトックハウゼンはこの本の存在を知る事なく79歳で逝去しましたが、カティンカとスージーは敢えて内容を変えずに追悼として出版したという訳です。

50人強の著者による原稿がまとめられていますが(著者は上記リンク先の目次をご覧下さい)、なぜか日本人でただ一人私の文章ものっています。原稿を読み返してみると、完成したのは2007年の元旦、慌ただしい中書いた文章ですので、拙い英語が恥ずかしいですが、我ながら結構な力作ではあります。

私のシュトックハウゼンの音楽との出会いから2005年の来日公演についてまでを、ちょっとした物語風にまとめた内容です。

2ページ程の文章とは言え、外国の出版社から自分の文章が出版されるのは不思議な気分です。

献本してもらえる、という話だったので、近々現物が届くと思われます。楽しみです。

某勤務先でのできごとです。

私が部屋に入ると、男性の方と女性の方がなにやらまじめそうに話をしています。

なんとなく話が聞こえてきたのですが、「おりものが‥」とか「妊娠したら…」などという男女間の会話ではあまりでてこない言葉が次々と繰り出されています。

お互い既婚者だし、年齢も相当に離れているし、これってひょっとしてまずい会話なのでは!?と、どぎまぎして、聞こえていないふりをして、しばらく耳だけそばだてていました。


話の内容がいまいち読めなかったのですが、一方の人が「散歩連れて行くと‥」という言葉を発した瞬間、全てを理解し、話に加わる事が出来ました。


「人間ではなくて、犬の話だったのですね!」

二人とも犬を飼っていて、散歩の途中で気を付けないと種を付けたり付けられたり、という話をしていただけでした。

シャロン・ストーンが四川大地震について、チベット問題についての因果応報なのではないのか、と発言した事について中国で大きな反発の声が上がっているニュースは多くの人がご存知かと思います。

中国の悪政のことを考えると因果応報と言いたくなる気持ちも分からなくはないものの、地震でチベット族の人も被害にあっているし、さすがにこの発言はちょっと、と私も思っていたのですが、どうもその報道のあり方自体に胡散臭さを感じてきました。
その理由は以下のリンク先の記事にあります。
http://jp.epochtimes.com/jp/2008/05/html/d29553.html

この記事を読むと、中国メディアが刺激的に思える部分のみを抜き出し、全体の文脈を無視して彼女の真意をねじ曲げて報道しているようにしか思えません。そしてそれを世界中のメディアが事実関係を吟味する事なく引用しているのではないでしょうか。

彼女の全体の発言の内容を読むと、私には至極まっとうなことにしか思えないのです。

これは私にとっては、かつてのシュトックハウゼンの911テロに関する発言に対する、悪意すら感じさせる偏向した報道を思い起こさせます。

6月2日の「双子座三重奏団&エクスドット」ツインライヴ、お陰様で無事終了しました。ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

諸事情で告知など遅れ集客も心配だったのですが、多くのお客さんにお越し頂き嬉しく思います。

今回は、ほとんど全てが新作の初演、シュトックハウゼン「ティアクライス」も今回のためのオリジナル版を作成しなくてはならなかったので、適度にソロ作品、旧作などを混ぜた前回までの双子座三重奏団の本番と比べると、極端に準備が大変でした。
特に川島、山根両氏の新作は容赦なく過酷なことを演奏者に要求する難曲で、ギリギリまで演奏がうまくいかず冷や汗ものでしたが、(演奏の大変さではなく)作品の面白さが客席にうまく伝わったようでホッとしています。
(山根作品は完全に通ったのは本番だけ?)

2時間を超す長い演奏会で唯一全ての演目に出演した中川俊郎氏の過激さと繊細さ、作品の完成の遅さに苦言を呈しながらも淡々と特殊奏法の練習を続ける曽我部氏の探求心など、毎回双子座三重奏団の本番は刺激的です。

入力した文字(アルファベットのみ有効)を自動的に上下左右に逆転した状態にするJavaScriptの組み込まれた頁です。

http://www.revfad.com/flip.html

¿noʎ ǝɹɐ ʍoɥ

こうした文字列を簡単に作れます。だから何かの役に立つ訳ではないですが、あたかも12音技法の逆行反行形を思い出させます。

ところで、本日は明日の「双子座三重奏団&エクスドット」ツインライヴのリハ、気がついたら11時間ぶっとおしで練習していました。かなり濃密な内容ですので、今からでもまだ申込みOKです、こちらよりご予約下さい。

アーカイブ

OpenID対応しています OpenIDについて
Powered by Movable Type 4.26

2012年2月

Sun   Mon   Tue   Wed   Thu   Fri   Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      

このアーカイブについて

このページには、2008年6月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2008年5月です。

次のアーカイブは2008年7月です。

おしらせ

双子座三重奏団うるう日ライヴ
2012年2月29日19:00-
門仲天井ホール

双子座2012チラシtogo.jpg

中川俊郎:バッハーズ・アロウ
森田泰之進:こうふくのしま
鈴木治行:蛇行
山本哲也:スライドホイッスル三重奏曲
ケージ:ラジオ・ミュージック
ほか

出演:
曽我部清典(トランペット)
中川俊郎(ピアノ)
松平敬(声)

コンサート詳細はこちらまで

■タリス:40声のモテット
(一人の歌手による多重録音)

ご試聴、ご購入は以下まで
iTunes
e-onkyo music
OTOTOY

■松平敬 1stアルバム
《MONO=POLI》

 マショーからケージまでの声楽アンサンブル作品を、多重録音によってすべて一人の声のみで演奏したアルバム。
 16声部のリゲティ《ルクス・エテルナ》も収録。

ENZO Recordings
EZCD-10006
平成22年度文化庁芸術祭
レコード部門優秀賞受賞作品

文化庁芸術祭シンボルマーク

プロモーション・ヴィデオ

ご購入は以下まで:
HMV ONLINE
TOWER RECORDS ONLINE
amazon.co.jp
iTunes

サイト内リンク