SONNTAGS-ABSCHIED(2001/2003) electronic music (5 synthesizers)
シンセサイザー:Marc Maes, Frank Gutschmidt, Fabrizio Rosso, Benjamin Kobler, Antonio Pérez Abellán
サウンド・プロジェクション:Karlheinz Stockhausen
録音:2004年
この作品は「日曜日」の最終場面HOCH-ZEITENの5群の合唱部分を5台のシンセサイザーに置き換えたものです。
この作品の世界初演を聞きましたが、その時に私が不満に思っていたいくつかのシンセのプログラミングの問題点が解決されていて、5つのシンセサイザーの多彩な音色と複雑なリズムがおりなす抽象的な音模様を存分に堪能することが出来ました。HOCH-ZEITENの5群の合唱パートを5台のシンセサイザーで解釈し直しただけの作品なのに、単なる「別ヴァージョン」を通り越した独自の世界を形作った作品となっています。
HOCH-ZEITENが同時に5つのテンポで演奏するのと同様、この作品でも5人のシンセ奏者はそれぞれ異なるテンポで同時に演奏します。
この複雑なテンポの同期を可能にするために各奏者はイアホンを付けてクリック音に合わせてテンポを取るのですが、このクリックトラックのステレオミックスがおまけとして併録されています。1,2,3・・・という拍のカウントがシュトックハウゼンの声、「何ページ目」というページ数を知らせる声がカティンカの声で収録されています。本来は一つのトラックだけを聞く目的のクリックトラックですが、同時に5つのクリックトラックを聞くと、当然5つの異なるテンポでカウントするシュトックハウゼンの声が聞こえてくることになります。このこと自体には「遊び」以上の何の意味もないのですが、その「遊び」をキュルテンでの講習会のレクチャーで再生してみたところ、受講生にバカ受けでした。私も聞いて悶絶するほど爆笑した記憶がありますが、単に「楽しみ」だけのためにあのクリックトラックをまた聞きたいな、と思っていたら、シュトックハウゼンが「多くの人の要望に応えて」このクリックトラックを併録することにしたとのことです。
