CD81 プンクテ(最終稿によるライヴ録音)

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PUNKTE(1952/1962、最終的な改訂1993) for orchestra

演奏:
ケルン西ドイツ放送交響楽団
指揮:Péter Eötvös
サウンド・プロジェクション:Karlheinz Stockhausen
録音:2004年(ライヴ)

「プンクテ」(=点)というタイトルがいかにも戦後のセリー主義を象徴しているようであるし、1952年に作曲されたこの作品の初稿も当時の「はやり」であった点描的なものであったようだ。この10年後の1962年に改訂された際、この作品全体を構成していた「点」そのものにメスが入れられることとなる。「点」は広がって小さな塊になったり、逆に小さな塊が点へと集束する、あるいは、その「点」が震えたり(トリル)、上下に動いたり(グリッサンド、半音階のメロディーなど)と、「点的状態」が細かく変容する構造へと大規模に改訂される。その他、初稿に頻出した長い休止部分に新たな楽想を挿入したり、多層的な音響構造のある部分に「穴」を空けて切り絵のような効果を出したりと、改訂というよりは再作曲といっていい程に書き直されるが、この版は1963年のブーレーズ指揮によって初演される(注)。
その後もこの曲にさらなる改訂が加えられ1975年に作曲者の指揮による演奏が録音されたが(全集CD2に収録)、この段階で1962年版からかなり手が加えられたことが聴いて判断できる。その後も細かく改訂が施され、最終的には1994年に決定稿が出版されるが、本CDにはその最新版に基づく作曲者立ち合いによる演奏のライヴ録音が収録されている。

ここで聴ける音楽は新進作曲家の不十分な仕上がりの作品ではなく、円熟した作曲家による十分な時間をかけて熟成された充実した名作である。
様々な逸脱があるにしてもこの作品の基本要素は依然として「点」であるので、そのひとつひとつの点のカラーが非常に重要な要素となるが、緻密を極めるオーケストレーションはもちろん演奏、録音の優秀さも相まって、この名作の素晴らしさを十分に堪能することができる。

この作品の演奏時間は26分あまりであり、本CDにはこの作品のみが収録されているが、余白には、この録音が行われた演奏会でのシュトックハウゼンのMC(ドイツ語、後日英語訳を作りスタジオで録音されたものも併録されている)も収められている。
純粋な音楽の分量としては非常に短いCDであるが、「プンクテ」の濃密な音楽内容を考えれば非常に価値の高いアルバムであると言えるだろう。


注)この時の録音(モノラル)は「75 Jahre Donaueschinger Musigtage 1921-1996」というCDセットに収録されている。

関連録音:「プンクテ」(1975年録音)CD2

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