CD 24 十二宮、おなかの音楽

TIERKREIS(1975) for 12 music boxes
MUSIK IM BAUCH(1975) for six percussionists and music boxes

演奏:Les Percussions de Strasbourg
録音:1977年

TIERKREIS(十二宮)は12の星座を12のメロディーで表した作品で、もともとはオルゴール用に作曲された。12の星座の下に生まれた人々の性格の違いをメロディーの性格の違いで表そうと試みているが、星座ごとに異なる中心音(12音の半音階を星座ごとに上行する)、異なるテンポ(12のテンポの半音階が使用される)を持ち、さらにそれぞれのメロディーが異なる12音のセリーをもとに形成されている。その結果は一見親しみやすいものであるが、メロディーの構造を詳細に分析すると、シュトックハウゼンの高度な作曲技法をかいま見ることが出来る。
様々な声、楽器の組み合わせによる版が存在するが、ここではオリジナルのオルゴールによる演奏が収められている。

「おなかの音楽 MUSIK IM BAUCH」はこのTIERKREISのメロディーを使用した派生作品。
演奏者は3つのメロディーを選び、様々なテンポでこの3つのメロディーを同時に演奏するが、残響のあまり残らない打楽器の音で極めてゆっくりなテンポで演奏するため、メロディーの全体像をそこから聴き分けることは(不可能ではないが)容易ではない。しかし、一見点描的に聞こえる音響に隠れた、メロディーとしての連関を聴き取れるようになると、この作品の面白さを存分に味わうことができるようになるだろう。
作品の後半で、舞台中央に吊り下げられた「鳥人間」ミロンの人形(これはシュトックハウゼン本人の象徴でもある)の腹部から演奏者が3つのオルゴールを取り出し、演奏することによってこの3つのメロディーが本来のテンポで演奏され「種明かし」となる。
ちなみにこの作品のアイデアは、シュトックハウゼンと彼の娘の他愛もない親子の会話から着想された。

関連録音:
CD32:TIERKREIS(クラリネットとピアノによる版)
CD35:TIERKREIS(トランペット、フルート、クラリネットによる三重奏版)
CD77:TIERKREIS(テノールとシンセサイザーによる版)
CD26:SIRIUS(4人の演奏者と電子音楽による、TIERKREISの長大な派生作品)