CD25 ハルレキン、小ハルレキン

HARLEKIN(1975) for clarinet
DER KLEINE HARLEKIN(1975) for clarinet

クラリネット:Suzanne Stephens
録音:1978年

「ハルレキン」はピエロ風の扮装をしたクラリネット奏者が、舞台中を軽やかにコミカルに動き回りながら超絶技巧的なパッセージを延々と吹き続ける45分あまりの超大作。作品全体が一種の螺線を描くように構成されているが、作品の細部においてもこれに対応した素早く駆け上がったり駆け降りたりする急速なアルペッジョの繰り返しが多く見られ、しばしばこうしたパッセージがくるくる回転しながら演奏するしぐさと組み合わせられる。
演奏者には、単に技巧的に演奏するだけでなく、むしろ演奏の大変さを感じさせないチャーミングな雰囲気、ユーモラスな演技力なども要求され(その前提としてこの長大なスコアを暗譜しなくてはならない)、「表現者」としての総合的な能力を必要とする作品といえる。

「小ハルレキン」はしばしば「ハルレキン」の抜粋版と誤解されることが多いが、もともと「ハルレキン」の一つのセクションとして構想されていた部分(実際の作品には含まれていない)を独立した作品として仕立てたものである。クラリネットを演奏しながら足踏みによるリズムを付け加えるところに特徴がある。