DREIZEHN

 たった1週間のシュトックハウゼン講習会でしたが、あまりにも内容が濃密で、このレポートを書くのにほとんど1年近くを費やしてしまいました(単なる筆者の怠慢という説もありますが)。
 滞在先のホテル(というよりは民宿)では朝食は1階の広い部屋で他の受講生と一緒に食べましたので、当然その時の話題もシュトックハウゼン。朝から晩までシュトックハウゼンの音楽を聴き演奏し分析をし、という感じでホテルに戻るのが11時頃。とにかく目がさめている間はシュトックハウゼンの音楽のことだけ考えているというような状態でした。
 このように書くとなんだか洗脳じみているように感じる人もいるかもしれませんが、シュトックハウゼン本人を初めとして、講師、受講生ともに個性と人間味に溢れた人たちばかりでとても暖かい雰囲気を醸し出していたと思います。演奏会には地元の住民の方(子供も含む)も多数押し掛けるなど、現代音楽のコンサートにありがちな閉鎖的な雰囲気というものが皆無だったというのも驚きでした。
 音楽自体に対しては非常に高い要求をされる厳しい場所ではありますが、いわゆる馬鹿話的な思わず笑っちゃうような楽しいことも沢山ありました。ちなみに講習会の最終日にはささやかな打ち上げ会も催され、講師、受講生の大半が参加してなごやかな雰囲気で濃密な1週間は幕を閉じました。
 予想以上の収穫だったので、私は今年の講習会にも参加する予定ですが、私の拙い文章を読んで、この講習会、あるいはシュトックハウゼンの音楽に興味を持っていただける人が一人でも増えることを祈っています。(完)

目次に戻る